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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと

「お水で洗い流せばおしまい!」
華子がバケツに汲み置きてある水で、墓石の上から汚れを洗い流そうと立ち上がったその瞬間。
―――あ、れ…なんかぐるぐるする…。
激しい目眩が華子を襲った。
気持ちが悪い。吐き気がする。体が熱い。
意識が遠のく――――…。
「華ちゃん!華ちゃ…」
まるでオブラートに包まれたかのような――母の声が膜がかかったように遠くから聞こえて―…。
華子の視界はテレビの放送終了後の砂嵐の様になり周りが見えなくなって、その後暗闇に変わった―――…。
華子の辺り一面が闇に包まれ、華子は母の目の前――父の墓前で倒れたのだった。

