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だ〜いすき!
第2章 熱に溺れて…七夕の願いごと

「…もう!ようちゃんってば、ようちゃんの好き嫌いを知りたいんだから、ようちゃんの食べたいものを選んで欲しいです。
…カゴの中、何だか私の食べたいモノばかりな感じじゃないですか。」

―――えっ…?

華子の申し訳なさ気な口調に、ニヤリと笑った陽輔の表情に、華子は嫌な予感がした。…というか嫌な予感しかなかった。
陽輔のあの表情が意味するのはそういうことで―――。

結婚してからというもの、華子が月のもの以外の日々は毎日のように繋がっている二人。

新婚さんだから仕方ないじゃない!
そう、仲の良い職場の先輩は笑うけれど、毎日だと正直腰が辛かった。


「「食べたいのは(わーわー)華(わーわーわ
ー)。」」


陽輔と華子は同時に言葉を発する。


「タイミングぴったり。さすが新婚夫婦だな!」


陽輔のそんな言葉に、がっくりと肩を落とした華子は上目遣いで陽輔を睨む。だって、ここはスーパーで、誰が聞いているかわからない。聞かれたら恥ずかしい。


「ふふ。心配しなくても、華が作ってくれるモノなら、なんでも旨いよ。」

「……/////ありがと。」


なんでも旨い――なんて嘘。
昨日だって、焼いた魚は半身が真っ黒だったのだから。

残念ながら、新しい電化製品の使い勝手にまだ慣れないでいる華子の作る食事は、正直食事と呼べる代物ではなかったのである。


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