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大地の恋
第2章 若葉の頃
「すぐ下に双子の弟がいて、あと小学生の妹と弟がいるんです」


「へえ…俺より兄弟多い人初めて会ったな」


こんなことで親近感が湧いてしまう。


「えっ、そうなんですか?」


「大抵二人か三人だろ?」


「確かに……板橋さんは一番上ですか?」


「そう」


「お兄ちゃんってカンジしますよね」


「そうか?橋本さんは姉ちゃんぽくないな」


「ははっ…よく言われます」



長女だという橋本さんに妹がいたらこんな感じなのだろうかと思った。
そしてこんな風に他愛なく女の子と話すことが久しぶりじゃないかと気づく。


「板橋さん週末の飲み会出ますか?」


「ああ…そのつもりだけど橋本さんは?」


「板橋さんが出るなら出ます」


「橋本さんなかなか上手いな」


「……ハハっ」



本社は思ったより雰囲気が良かった。
生まれ育った町で新しい生活を始めた俺にその環境はありがたいものだった。





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