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大地の恋
第4章 再会
そして俺の腕にそっと触れた。


「…じゃあ私も板橋さんに触っていいですか?」


「えっ?ああ……いいけど…」


腕に触れていた千花ちゃんの手が愛しげに動き出す。



「腕……固いんですね」


「…そうか?」


そして手は這い上がり肩に。


「肩も私と全然違う」


「男と女は作りが違うからな」


肩にあった手はゆっくりと喉仏に伸び、形に沿うよう指先でなぞる。


「……私板橋さんの喉仏好きなんです」


「喉仏が?」


少し笑って千花ちゃんが頷いた。


「変なとこに目を付けるんだな」


「変じゃないですよ。喉仏好きな女子は多いと思いますよ?」


「…初めて言われたけど」



そして初めてこんな風に触れられた。
千花ちゃんのソフトな指使いにドキドキする。


「触られて痛くないですか?」


「うん」


「…動いてる」


「ど、ドキドキすんだよそんなとこ触られると」


俺の一言に千花ちゃんは目を丸くした。


「板橋さんが?」


「普通に俺だって…そうなんだよ」



内心の照れを悟られたくないと思うのは、千花ちゃんに年上と意識したことはないと言われても、俺自身が年の差を意識しているからなのだろうか。



余裕でいたい……そう思っていたのに。



「……キスしてもいいですか」


「えっ!?」


「ダメ?」


「い、いいけど……」


突然の積極性に心臓が破裂しそうになる。
なかなかエロい台詞なのに千花ちゃんの表情は優しくて清らかにさえ見えた。







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