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第10章 斉藤太一さんですか？

しずくちゃんの
後ろ姿が
人ごみの中に
消えてしまってから



僕は



店のドアを閉めて

鍵をかけた






開店中の札を
ひっくりかえして
定休日に変え



カーテンを閉め





大きく深呼吸をし











そして










僕の手の中にある

手紙を見つめた











・・・かすみ・・・