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斉藤太一です
第12章 作戦
僕は
しずくと会話をしながら
奥にある
休憩室に上がり

ボールペンを手にして
メモ帳を
テーブルの上に置いた




「さて作戦を
考えようか

僕は
今のママのことを
あまり知らないから
しずくちゃんがたよりなんだ

力になってくれるかい?」




「できる!」




「よし

じゃあ・・・
ママに会いに行くのは
いつにしようかな・・・」





「おとーさん

しずく、考えたんだけど・・」





「うん、どんなこと?」






「あのね

しずくは時々
ママを迎えに
お弁当屋さんに行くの」





「うん、それで?」




「だから
その時
ママを迎えに
おとーさんも一緒に
行けばいいと思うんだけど・・」





しずくとかすみを
迎えに行くと言った
僕の言葉を

しっかりと
聞いていたんだなぁと
思った




迎えに行くと言っても

仕事の帰りに
お迎えに行くという意味では
なかったんだけど



僕は

そんな
しずくが

微笑ましくて

愛おしくて



たまらなくなった






「それはいい考えだ!」





「ほんと?」





「あぁ、本当に
いいアイデアだよ、しずくちゃん」





「・・よかったぁ・・」






その声を聞いて
僕は
目を閉じると

電話の向こうで

ほっとした顔の
しずくが
見えるようだった
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