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隠匿の令嬢
第6章 恥じらう乙女と卑猥な遊戯



 アリエッタはぬるつく内股の切なさに耐え、乱れた呼吸を整えて文字を追う。アリエッタ越しにレオは机の上の万年筆の蓋を閉じた。インクが渇くのを防ぐためだろう。


「先日、デュアス公領地で起きた暴動による一般し……ひゃっ!」


 読み上げていると下肢に突然冷たい感触が走る。見下ろすと花芽に万年筆があてがわれていた。


「“ひゃ”? 誤字か?」


「あああ……。ちが……、これ……はんっ」


 万年筆の無機質でヒヤリとした感覚。いつもとは違う刺激にアリエッタの漆黒の双眸が潤む。


「なんだ、誤字じゃないのか。何をしている? 続きを読んでくれ」


「だって、これ……。んんっ、あっん……はあっ……」


 つるつるとした万年筆はアリエッタの蜜が絡まり、より滑りがよくなる。秘玉から秘裂にかけ、何度も往復して滑っていく。


 せっかく整えた呼吸は淫らに荒くなってしまう。


「これか? アリエッタが俺を手伝ってくれてる間、俺は俺で勉強に励もうと思ってな。仕事も進んで勉強も出来る。一石二鳥だろ? だからアリエッタは気にせず読んでてくれ」


 レオは悪戯を思い付いた子供のよう、アリエッタの後ろで眼を細めた。もちろんアリエッタには見えていない。






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