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隠匿の令嬢
第22章 エピローグ



 その後王と王妃がアリエッタたちの元にやって来る。アリエッタは恐縮し、恭しく頭を下げると、王妃に抱きすくめられた。


「アリエッタ! よく戻ってきてくれたわ! 本当に良かった」


「息子が迷惑をかけてようですまなかった。アリエッタ。キミが娘となってくれて、とても嬉しいよ」


「王さま、王妃さま……。ご迷惑、ご心配おかけした私に温かいお言葉をくださって感謝いたします」


「もう、アリエッタったら。私たちは親子になったんだから、固い挨拶はなしよ? バカ息子のせいで半年遅れてしまったけど」


 王妃がアリエッタの傍らに寄り添うレオを睨み上げる。


「母上。この良き日にバカとはあんまりじゃないですか?」


「あら、そう? でも言いたくもなるわ。アリエッタが本当の娘になるって喜ばせておいて、半年も待たされた身にもなってほしいわ」


「ですからそれは謝ったでしょう」


 アリエッタはレオと王妃の会話についていけず、交互に視線を泳がせていると、王妃が悪戯っぽく笑った。





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