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Re:again
第2章 【リップサービス】
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爽介の登場により場はあっという間に砕けた雰囲気になった。
はじめは女性陣、男性陣と向かい合わせで座っていた席順が男女交互に入り乱れている。
爽介が私に気付いた素振りはない。
それもそのはず。
まともに顔を合わせたのは中学生以来。
お互い面影は残っているけれど、爽介が私のことを覚えていなくても仕方がない。

大人気の爽介は両手に花。
本当に爽介は顔だけはカワイイ。
ちょっと歳が食いすぎちゃってるけど。
背が低いのがネックだけれど、それがかえって爽介の少年っぽい魅力を高めている。
小さなハーレムが形成され、女の子は爽介にしなだれ掛かり、太股や胸に恥ずかしげもなく触れている。
爽介は両方の女子の肩を抱き、時折耳元で何かを囁いているが、その目が据わっていた。
無表情で女の子のおさわりになされるがまま。
早くもお酒に飲まれてしまったのか。
ひょっとすると欲望の色を隠しているつもりなのかも知れない。
ちょうどお向かいの席になるのでどうしても爽介とハーレムが視界に入る。
爽介と視線が合うことはなかった。

あぶれた男性がいやしないかと気をもんだが、別の逆ハーレムも形成されていた。
まぁ、なんていうか持ちつ持たれつってやつ??

「みちるちゃん、ウーロン茶でいいの?」

相変わらず甲斐甲斐しいタカシ。
時折見栄隠れするSっ気を女の子に見せることはない。
見事にあぶれてしまった感満載の私をきちんとフォローしてくれる。
気配りの出来る、なんてイイ奴。
タカシのようなひとと恋愛をしたら幸せだろうな‥。
そんな当たり障りのないことを思い浮かべ、“心にもないことを”と苦笑する。
恋愛なんて、まともに4年以上していない。
女あしらいのうまいタカシが私なんかを相手にしてくれるわけもなかった。
先ほどまでタカシをロックオンしていた女の子はどうやら爽介シンパに鞍替えした模様。
心置きなく私はタカシと世間話を続けた。
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