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Re:again
第4章 【嘘の自白】
『マイコって良い女だね‥』

「だろ?!小間使い貴史に良い男紹介してもらおうっと♪」

小間使いタカシっていったい‥。

*****

夕方、帰宅すると部屋はオレンジ色の夕焼けに包まれていた。
虫除けを焚くって言ってたけどハーブの香りしかしない。
その代わり、至るところに芳香剤が置かれている。
吸血鬼避けのにんにくか‥?
いつの間にか洗濯物も畳まれ、収納されている様子。
葵の置き手紙を探したけどどこにもなかった。
葵の大味な字が恋しかった。

ひと恋しくて“あおいのおかしばこ”を抱きながら部屋をうろうろする。
冷蔵庫を開けたら、葵のおばあちゃん作の山菜の佃煮が入っていた。
涙がこぼれる。

葵に会いたくなった。
電話を掛けようかな、と思うけれど迷惑だった時のことを考えて止めた。

《葵が幸せになればいいなと思う》

そんな脈絡のない文章を書き散らかし、結局送れずに携帯を閉じた。

私はどうしようもない女だし、マイコ曰く【地獄に堕ちる】宿命らしい。
だけど。ひとつだけ赦されるなら。
葵も、マイコも幸せになって欲しい。
心からそう願った。

泣きながら“あおいのおかしばこ”を抱いて眠っていたら真夜中になっていた。
1件の新着メール。

《流れ星を見かけたからみちるちゃんの幸せを願っておきました。あおい》

目を疑って送信履歴を探すけれどやっぱり葵にメールを送った形跡はない。
エスパー?マインドハッカー?新手のストーカー?

良くわからないけど。
心が温かくなったので返信もせず、お風呂にも入らず、そのまま寝た。
夢もみないくらいに深く眠った。







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