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第6章 【妖怪パンツめくりの罠】
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せっかちマイコプレゼンツのお誕生日の会の後、私は伸びるままにしていた髪の毛を20cm切った。
赤みを帯びたピンク系のヘアカラーと緩めのパーマを掛けた。
真っ黒だった髪は明るい雰囲気になり、前髪を作らずサイドに流したゆるふわ髪。
少しだけ歳相応の容貌になった。

新しい口紅を買った。

ファッション雑誌で予習して冒険し過ぎない程度の洋服を数枚購入した。
もっと色々と買い足したかったけど、生活もある。
背伸びをしない、ささやかな贅沢。
たったそれだけ。
昔好きだったことをちょっぴりなぞるだけ。
それだけで胸がときめいた。
マイコの言っていたことは当たっていたのかも。

私は何もかもを諦めようとしていたのかも知れない。
そして何もかもを諦める必要はないのかも知れない。

イメチェンはマイコにも職場にも好評だった。
お客様に声を掛けてもらうことも増えた。

葵はふてくされ、中身の無いメールが増えた。
夜に突撃訪問しては

「‥みちるちゃん、オレの誕生日知ってる?…」

などと宣う。8月だ。

「‥今年オレがいくつになるか知ってる?…」

サ○エさん現象に巻き込まれなければ20歳だ。
変な子。
お布団の隅で体育座りする育ち過ぎた座敷わらし。
のの字を書いてうらめしそうに私を見やる。
髭なしの、珍妙なTシャツを着たいつもの葵。
背中には“醤油顔”の文字。
嘘も大概にしろや。

困惑の眼差しで葵を見つめると

「‥みちるちゃんたら、忘れんぼうさん!!」

と詰られた。
何のこと??

いじけ虫は無視。
お布団の上にうつ伏せになり、エロ下着仕入れのために通販雑誌を眺める。
赤ペンで欲しいものを容赦なく○で囲む。
至福のひととき‥。
―背中が重くなった。

『重いッ。退いてよ葵!!』

頭突きをする子泣きじじぃ。
何だ何だ。反抗期か??

私の髪の毛に顔を埋めた葵が

「‥ももっももっ」

と念仏を唱えている。
そうだね。桃だね。
アンタがさっき髪の毛に塗り込んでくれたからね。
新しい口紅もピーチピンクだよ。
葵、気付くかな?
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