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浮気断定社
第10章 依頼人 高橋 美樹
洋輔は腕を頭の後ろに組んで天井を見上げていた。

「借りを返してもらおうか」

そう呟いてベッドから起き上がった。

シャワーを浴びてホテルを出る。

賑わい始めた街を後にして

事務所へ戻った。

あの頃の資料を探す。


ーーあの家の弱味はなんだ?

  この際だから潰してやろうか。

  やっと"正義"ってやつを翳せるときが来たみたいだな。

  大分待たせちまってごめんな。


洋輔は脳裏に浮かんだ少女に向かって呟いた。


洋輔は緻密に計画をたてる。

あの家に先手を打たれる前にすべてを終わらせなければならない。

洋輔は朝まで資料を広げていた。



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