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可愛いヒモの育て方。
第20章 好転
それから数日後。麻人からメールがあった。
『こんばんは。友梨香さん、いつ休みですか? 休みの前の日行く』
私の休みを気にしてくれるなんて珍しい。そう思いながら、返信した。
私は次は明後日が休みだ。それを伝えると、すぐさま返信がきた。
『じゃあ、明日の夜行きますね』
『りょーかい。十時くらいにおいで』
確実に家に帰ってこられそうな時間を伝える。
部屋全体を見渡し、よし、と気合いを入れた。大掃除したばかりだから、そんなには散らかってない。テーブルの上を片付けて、洗濯をまわせば大丈夫かな、なんて考える。
麻人に会える。それは嬉しい。お母さんのことだってどうなったのか気になるから、報告してほしいと思う。だけど、勢いで告白してしまったのを思い出すと、かなり気恥ずかしかった。
ちゃんと覚えててくれてるかとか、返事は貰えるかとか、もう一度きちんと告白しなおした方がいいかとか、いろいろと考えてしまう。
そわそわとした気持ちを抱えたまま、ベッドに入ったせいか、その日はなかなか眠れなかった。