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可愛いヒモの育て方。
第21章 好きな人
「……どうかしました? もしかして、縛られて感じちゃった?」
「そんなわけ、ない……っ」
からかうような麻人の声。首を振ろうとした瞬間、体を引かれ鏡の前に戻されてしまう。
「は……っ」
敏感な場所をきゅう、と刺激されて、アソコからまた蜜が零れたのがわかった。縛られて興奮してるわけじゃない。ただ、全身に巻かれた縄が、いろんな場所で擦れて小さな刺激を生む。
気づけばもじもじと、体をくねらせていた。でもそうしたところで縄から逃れられるわけもなく、全身の体温が次第に上昇していく。
息が上がる。
ふいに麻人の指に顎を捉えられた。背後から、くいっと顎を持ち上げられ、鏡の中の自分と目が合う。
「や……っ」
とっさにその手から逃れようとしたら、さらに強く顎を引かれた。
「見て」
耳元で甘く指示される。
「友梨香さんがいつも、俺に晒してる顔。エロい顔してるでしょう? いつか撮って見せてやろうって思ってたけど、鏡って手があった」
じゃあ、やっぱり。わざわざ私を鏡の前に連れてきたのは、縛る手元を見せるためじゃなく、私の姿を私に見せるため。