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裸の女神
第5章 肉欲の薔薇
社長は運ばれた珈琲を一口飲み、
私や清水を見て、

「君らの仕事ぶりには感謝してる。
今回は、そんな君達にビックチャンスだ。
チャンスは頑張った人間に、
思わぬところから湧き出るもんだな。

小説家の、
中谷宗馬は知っているか?」


「はい。
何度も有名な賞を受賞していて、
映画やドラマの映像化にもなってます」

清水が答えた。
私もその人の小説を読んだ事がある。
それくらい有名な人だ。


「そう、有名なドラマや映画の脚本にも
起用されてヒットを飛ばしている
人気小説家だよ。

《薔薇の咲く肌》いう物語は、
知ってるかな?」


「いえ‥‥‥」
清水は答える。

私も知らないので、
「存じません」
と答えた。

社長はまた笑った。
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