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第5章 肉欲の薔薇

久しぶりに清水と食事をゆっくり取る。

銀座にある高級な寿司屋の個室で、
おつくりなどを頂きながら、
香りのいい日本酒を頂く。


「何とも言えない贅沢だな。
昼酒は効くけど、
今日はめでたいエリカの祝い。
好きなもの飲んで食べて、
労を労うぞ。

その代わり、
帰りはタクシーで帰れよ」


清水と日本酒で乾杯した。
こんなに笑顔で上機嫌な清水を見たのは、
初めてだった。

普段から冷静な男であり、
仕事には厳しい。
クールなイメージを常に持っていた。

今日は清水の違った一面も見た。

まぁ、清水には私が売れなかったばかりに、
散々、苦労はさせている。

「有難うございます」
私は深々と頭を下げた。

仲居さんが天麩羅の盛り合わせが運んで、
目の前に置く。


テーブルには、
本当に贅沢な食べ物が並んだ。