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蛇神様の花の宴
第3章 穂波と味見
「あれ、何その顔? 僕が来たらダメなの? 今日は接触禁止って言っておきながら、暗夜とはすっごく仲良くしてたみたいだけど?」

やはり気づかれていたらしい。
穂波はその愛らしい頬をぷっくりと膨らませる。

「ずるいよ、美鎖。暗夜ばっかり」

穂波は立ち上がって抱きついてきた。

「ま、待ってください。落っことしちゃう……!」

美鎖は持っていたお皿を慌てて頭上に退避させる。

「それ、バレンタインのお菓子でしょ? 別に隠さなくてもいいのに」

確かに人間界のことを知っている穂波にはバレバレかもしれないが、そこは気持ちの問題だ。
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