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蛇神様の花の宴
第1章 三人の蛇神様
黒い髪はボサボサで、目付きも鋭い。
一見するといかつい男だが、一番美鎖のことを気遣ってくれるのは彼だった。

美鎖は救いを求めて暗夜を見た。
何度も追い詰められ、この世の境を越える悦楽に飲み込まれ、体がバラバラになってしまいそうだった。

暗夜はその逞しい腕で、不器用に、けれど優しく、美鎖を抱き起こしてくれる。

「えー? 僕まだ足りないんだけど?」

穂波が可愛らしく頬を膨らませながら、容赦のないことを言う。
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