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箱
第1章 〜開封〜
『そっか、喉渇いてたんだ…』
男がしゃがみこみ後頭部の結び目をほどいた瞬間、私は大声をあげた
「…だ、誰か!助けて!!誰か…!」
一瞬驚いた様子だったが、男はそれを黙って見ているだけだった
「誰か…!」
『…ムダだよ』
男は笑いたいのを堪えている様子だ
「何で笑ってるの…気持ち悪い。今すぐこの縄を解いて!この部屋から出してよ…!」
『なるほど…少しは知恵が働くんだね。でも、残念だけどここは"ペット可"の物件だから、騒いでも外には聞こえないんだよ』