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喘ぐなら、彼の腕の中で
第14章 爆発


資料室全体に響き渡る声で、私は叫んだ。


「莉央はね!
あんたなんかより100万倍カッコイイ男よ!!」

「………!」

「社内から取引先から顧客まで、どれだけの人望があると思ってんの!?」


比べること自体が失礼だわ。

強引だろうがなんだろうが、ピンチの時にあれだけの人が動いて、結果を出せるのは仕事が出来る証拠。


「……芹澤さんは知らないでしょうけど、あの男のモテ度は異常よ。
あなたなんて足元にも及ばないわ」

「……なっ…!」

「会社では面倒なことを避けるために、あんな感じで澄ましてるけど
一歩外に出たら、女が彼の胸元に札束を入れるんだから」

「……!?」

「20年あいつを見続けた私が、過去実際に目撃した光景よ」


顔を真っ赤にした芹澤さんを、私は冷めた目で見下ろす。

それだけの男の股間が、使いものにならないワケあると思いますか?
この世だと思わない程の快感で、私なんて一瞬失神したのよ?

莉央が亜美を好きだなんて、そんなのあるわけが………


「……例えそうでも、私は構わないわ」



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