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喘ぐなら、彼の腕の中で
第15章 あと、もう少し


……待って。

誰か一旦時間を止めて。

じょ、状況整理させて……!!


そんな私の願いも空しく、ハンパないオーラをまとってその男は近付いてくる。

反射的に後ずさりをして、ガタッと本棚に背中を付けたけど
莉央の目はもう1人をロックオンしていた。


「……宮本。 お前いつの間に……」


芹澤さんはもう顔面蒼白で、額から汗が吹き出ている。
2人の背はちょうど同じくらいだけど、完全に蛇に睨まれた蛙だ。


「芹澤、本気であの女どうにかしろよ。
俺がイ○ポって噂流しまくってる」

「………!!」


はぁぁ!?

またしても血が逆流するような怒りがぶり返してくる。
芹澤さんだけじゃなくて他にもって、亜美の奴どんだけ口軽いのよ!!

……って叫びたいけど
莉央がここに来た衝撃の方が勝ってるから、体が動かない。


「まぁ、別に誰にどう思われてもいいよ。
俺がお前に言いたいことは、こいつが言ってくれたし」

「……!」

「……途中から、予期せぬ告白まで聞けたけどな」




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