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喘ぐなら、彼の腕の中で
第16章 先手必勝



「~~~~!!??」


衝撃な申し出に、目の前の2人もさることながら
当然、隣りに座る本人が1番驚いている。


「……私、莉央が大好きなんです」

「……!」

「翔ちゃんもそうですけど、おばさんの息子さんは本当に素晴らしくて。
この歳になっても胸がキュンキュンしちゃうし、完全にノックアウト状態なんです」

「さ、沙月ちゃん…」

「会社でも外でも、モテっぷりがハンパなくて。
周りはきっと私よりもイイ女で溢れてると思うけど
だけど私、莉央を独占したい」


上半身を再び起こしたけど、私はもうおばさんの顔が見れなくて、ぎゅっと目を瞑った。

痛い女全開だけど、止めることはできない。

体を横に向けて

放心する莉央の手を両手で握った。



「いいわ莉央!

騙されたと思って私についてきて!

あなたの寂しさや涙、一瞬で吹き飛ばしてみせるから!!」


「……っ」


「そのままの莉央を愛してる。

心があるかどうかなんてもう後でいいの。

私がこれから一生、莉央の傍にいてあげる!!」






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