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喘ぐなら、彼の腕の中で
第19章 心を繋げて


「お前のお節介な願い、叶ったな」

「……っ ……?」


絶頂に昇るその直前で、莉央が耳元で囁いた。


「テーマパークに行った帰りのカフェで、俺に言っただろ。
心から幸せになってほしいって」

「………!!」

「本当に好きな相手と繋がることができた。
俺、今すげー幸せ」

「……っ」

「……ありがとう、沙月」



……莉央……っ



最後の方は、莉央の声が震えていたけど

莉央が私を強く引き寄せて、熱い欲望を放ったから

私も頭が真っ白になって、そのまま意識を失ってしまった。


その腕が、何度も私を抱きしめて

何度も好きだと囁いてくれていることが

現実なのか、夢の中なのか分からなくなってしまったけど



それでも、莉央の笑顔をすぐ傍で感じながら

この上なく幸せに満ちた心で、そのまま眠りに落ちていった。






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