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花の咲くころ
第2章 な
「そっか」
そう言ってゆっくりと椅子から立ち上がってスーツを着替えに行った。
パタンとしまった部屋のドアが、あたしを拒絶しているようで寂しい。
お互いに何か気まずい雰囲気であまりしゃべらないままに
夕飯を食べて、リビングから逃げるようにお風呂に入った。
あたしが、今日と明日の外ごはんを断ったから機嫌が悪いのかな?
お風呂から出て「駿ちゃん。お先に」と部屋を覗いた時も
駿ちゃんは忙しそうに仕事をしていた。
「ん」
ただそれだけをいうとそのまま仕事を続けたので
あたしはそっとドアを閉めた。
あたしは。何でも上手に出来る夢ちゃんとは違う。
コンプレックスに思った時期もあったけど。
今はあたしはあたしで良いんだと思ってる。
頑張ったところで、お母さんや夢ちゃんのように、仕事大好きな人にはなれない。
仕事が出来て。
何でもはっきりと物をいう夢ちゃんが好きな駿ちゃん。
そんな駿ちゃんを好きなあたし。
あたしは、いつまでたっても駿ちゃんに好きになってはもらえない。
もう何年も分かり切っていた事だから。
今更涙なんか出ないけど。
それでも。
「夢ごめん」
そう言ってそっとあたしにキスをする駿ちゃんを
今日も待ってしまうあたしは・・・・
バカなんだろう―――
そう言ってゆっくりと椅子から立ち上がってスーツを着替えに行った。
パタンとしまった部屋のドアが、あたしを拒絶しているようで寂しい。
お互いに何か気まずい雰囲気であまりしゃべらないままに
夕飯を食べて、リビングから逃げるようにお風呂に入った。
あたしが、今日と明日の外ごはんを断ったから機嫌が悪いのかな?
お風呂から出て「駿ちゃん。お先に」と部屋を覗いた時も
駿ちゃんは忙しそうに仕事をしていた。
「ん」
ただそれだけをいうとそのまま仕事を続けたので
あたしはそっとドアを閉めた。
あたしは。何でも上手に出来る夢ちゃんとは違う。
コンプレックスに思った時期もあったけど。
今はあたしはあたしで良いんだと思ってる。
頑張ったところで、お母さんや夢ちゃんのように、仕事大好きな人にはなれない。
仕事が出来て。
何でもはっきりと物をいう夢ちゃんが好きな駿ちゃん。
そんな駿ちゃんを好きなあたし。
あたしは、いつまでたっても駿ちゃんに好きになってはもらえない。
もう何年も分かり切っていた事だから。
今更涙なんか出ないけど。
それでも。
「夢ごめん」
そう言ってそっとあたしにキスをする駿ちゃんを
今日も待ってしまうあたしは・・・・
バカなんだろう―――