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わざとじゃないの
第2章 不満
共働きの私の両親はすでに帰ってきていて、

挨拶だけ簡単にすませて私達は二階にあがった。


濡れた髪はタオルを頭からかけて誤魔化し、

どうやらバレなかった様子。


「なんか飲む?」

「水筒にお茶が残ってるからいいよ。それより髪、風呂でヤったの?」


優奈は結構ストレート。


「ヤった。久しぶりだったよ、風呂は」

「いいねぇ、ベットやソファーばっかじゃつまんないもんね」

「そういうこと」

「どっちの案だったの?」


私は部屋の窓を開けて、

扇風機をつけた。


少しは髪が乾くといいけど。


「私が提案した。直樹がするわけないじゃーん」

「それもそうだ。以外と奥手だもんね」


優奈は直樹に何回も会ったことがある。

優奈曰く直樹は魅力的らしいけど、

私は何度も言うように、普通だとおもう。
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