この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第27章 再来
 

■□━━━・・・・‥‥……


 青龍の武神将の実弟にして【海吾】の長であるギルが、餓鬼の手から命をかけて空に逃がしたユウナを助けたのは、大きな鷹と共にやってきた、以前から見知る正体不明の謎のふたり組。

 女曰く、黒陵国の神獣が、蒼陵国の神獣の許可なく【海吾】の子供達を助けようと玄武の力を使ったこと、青龍の力を宿すシバを勝手に開眼したことが、他国に干渉してはならないという、四神獣の盟約に違反するもので、その罰がやがてイタチの姿をした玄武を死なせてしまうという。

 それを防ぐ術として、玄武の武神将であるサクの帰還と、それまでの間、イタチの苦痛を和らげるために、神獣とサクとの契約の証である、白い牙の耳飾りをしているユウナがイタチに付き添うことが必要だという。

 ユエと名乗る幼き少女は、サクを呼びに青龍殿に赴き、そして女はユウナを海の中に戻し、自身は、小刀程度の軸の尖端についた無数の小さな鈴を鳴らし、空気を神妙に震わせ、先のユエの笛の音によって、動かなくなっていた餓鬼を消していく。

 ふたり組によって助けられたギルの無残な姿は、水壁を通しても聞こえる鈴の音と共に、次第に乳白色の玉に覆われる。それは回復を早めるものだと悟ったユウナは、鈴を鳴らし続ける女に向けて、一礼した。

 そしてそれまでギルを治療していたらしいイタチが倒れるのを見て、ユウナは慌てて抱きしめ、無意識に耳飾りの力を注ぐ。

 同時に、第三の協力があることを悟ったシバは、帰還したユウナを見て、イタチごと抱きしめ無事を喜んだ。

 ユウナの耳に届くは浄化の鈴の音。そこからふと、自分が砦に赴いてから、砲弾の音が混ざっていなかったことを思い出し、不吉さを感じたユウナが、子供達をここに集わせるための誘導ではなかったのかと、思い至った時。

 金の光が走った直後、鈴の音がぴたりと止まり、女が突如落下したのだった。

 餓鬼は女に目もくれず突如移動し、その身体で、ある船から伸びる長い道を作る。

 その道を足で踏みつけて現れるのは、金色に輝く男だった。


 ……そして。


 男は、金色に光る手を、ひとつに震え固まるユウナ達に向けたのだった。

 残忍な笑みを浮かべて。






 ~倭陵立国史~


■□━━━・・・・‥‥……
 

 

/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ