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吼える月
第6章 変幻
 

「俺ができるのは……姫様を幸せな世界に送り出すことだけだからっ」


 ユウナの伸ばした手を、サクは取らなかった。

 だから拒まれたユウナは、快感と同時に苦痛を覚えてもがいた。

 ……リュカに与えられた"苦痛"を彷彿させるほどの。


 サクが離れていく――そんな苦痛。


「せめて、姫様……。姫様を、幸せな世界に連れていく男の名前を……呼んで下さい。それだけでいいですから、それだけで俺は残りの日々を耐えられますから。だから……俺に夢見させて下さい。一緒に、姫様が永遠に一緒にいきたい……男の名前を……っ」




――苦しみ続けろ、永遠に。



 どくん。



 ユウナの中で、記憶の蘇生は突然だった。


 ユウナが感じた"苦痛"と、サクが紡いだ"永遠"。そして――。 



――覚えておけ、僕の名を。



 "名前"。


 快感と苦しみが同時に迫り上がり、ユウナは絶頂の声を上げた。

 その声は、あの惨劇の悲鳴の記憶と重なった。


 記憶に刻まれた、激しい憎悪を見せたリュカの声音が、彼がかけた呪詛の発動とばかりに、ユウナの全身に熱く駆け巡る。
 


――さあ、言え、僕は誰だ!? 




「姫様、姫様が幸せを感じる男の名前を――っ!!」



――言うんだ!





「リュ……カ……」




――もう一度言えよ、お前を心から憎悪している男は誰だ!?




「リュカ――っ!!」




――苦しみ続けろ、永遠に。




 薄れゆく意識の中――



「くっそぉぉぉぉぉぉ!!」



 どこかで誰かが吼え……、

 そしてむせび泣く声が聞こえた気がした。


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