この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
吼える月
第34章 連携
 

 ここまでは数分で変換出来た。テオンは満足げに腕組をして見下ろして言った。

「恐らく意味が通じないのは、元々の文字でいいのに変換しすぎたからなのか、まだ変換しないといけないのかのふたつだと思う。変換しすぎたのではないかと思うのは、まずはここ!」

 ひり「は」う  →  ひり「よ」う

「するとこれは」

我の怒り「じつお(を)ちはにかえ、なあじのひりようの中にとじこ「お(を)るなあびと」たりともひりよう(を)「すすのの」は許さじ

「そしてこことここ!」


我の怒り「じつお(を)ちはにかえ、なあじ」のひりようの中にとじこ『める』「なあびと」たりともひりよう(を)『進むの』は許さじ

「ここで、元に戻せるのは、"じつ「お(を)ちは」にかえ"の部分だけだけど、"じつ「めきよ」にかえ"は意味が通らないなあ」

 シバがすっと指をさした。

「"実を虚に変え"じゃないか? 現像を虚像に変えるみたいな」

「シバ凄い! それを採用しよう。だとしたら残るものは……」

 なあじ

 なあびと

「共通は"あ"か。歌にあを変えるところはないなあ……」

「あるよ」

 ユエが指を指したところ。それは――。


『朱雀の羽は裏表。我が国は鏡となり、鏡は我が国となる。我が力は水に覆われ、水は地となす。即ち我が力地には及ばず、「我が力も地となす」が、もとより「地はきとなす」。我の業火によりて木々の「葉は夜に隠れ」、眠りもまた闇に消ゆ。「田は死」、「野は無」となり、汝らの「すは我が手に」落ちる。我が「尾は目となり」、我の頭は尾に向くが、終焉は開始となる』

「"終焉は開始となる"、これは言葉の最後が、言葉の最初になるってことだとユエは思うけど」

「つまり、"ん"が"あ"になるってことか。うん、意味が通る。あっと、"ひりよう"を"かがみ"に直さないとね」

 "我の怒り実を虚に変え、汝の『鏡』の中に閉じ込める何人たりとも『鏡』を進むのは許さじ"
 
/1627ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ