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吼える月
第36章 幻惑
 

 サクの手がユウナの下衣を捲り上げて、太股を撫でる。
 そしてその手はユウナの内股に移動して滑り込んだ。

『ひゃああああっ』

『可愛いな、お前は。こんなに溢れさせるほど、俺が好きなのか?』

『うん、うんっ、サク好き。好……あああ、サク、駄目、駄……』

 再度重なる唇。
 びくびくと身体を揺らせる彼女の股の間で、力強く動くサクの腕。

『ユウナの熱いここに、俺のを繋いでもいい?』

『ん……』

『愛してる。ユウナ――』

 そしてちゅっとユウナの頬に唇を落としながら、サクは衣擦れの音を響かせて、猛った自らの分身を――。

「やめろ、サク――っ、オレのユウナに、触れるなっ!!」

 爆ぜてからシバは気づく。


「オレは……オレは、ユウナを……」


『ユウ、ナ……気持ち、よすぎて……んんっ、もって、いかれそうだっ』

『ああ……お腹の中に、びくびくするサクが、いるっ』

 苦しげに歪んだサクの顔。
 サクにしがみつく、艶めいた顔をするユウナ。

『ああああっ、サク……っ、いいよ、好きにしていいよっ』

『……っ、ユウナ、俺に捕まれ。イクぞ?』

『う……あああっ、あああんっ』

『ユウナ、ユウナっ』

『サク、おかしくになる! あああっ、サクっ 好きっ、サクが好きっ』

 シバは悔しさに涙を流した。

 ようやくわかった。
 今さらわかった。

 オレは……ユウナを女として好きだったんだ――。

 恐らく、ギルの前で傅いたサクを主であり姫として庇ったあの瞬間、砦での支配者であった自分達に怖れもせず真っ直ぐに睨み付けた、あの黒い瞳を見た時から、どんな色にも染まろうとしない、毅然とした強い力を持つあの瞳に囚われたのだ。

 ユウナに惹かれて欲しく思ったのは、ギルではない。
 その場にいた、自分の方だった。

 気づいた時には遅すぎて。
 シバから力は失われて、カタンと刀がシバの手から力なく地面に落ち、シバは両膝をついた。

 好きなのだと、気づいた女は他の男に抱かれて。

 その睦み合いを見ながら、浅ましくも自分の分身は、あの男の代わりに彼女の中に挿りたいと熱く猛り出している。
 
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