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甘く、深く、繋がって
第8章 刻む印
最後までスルつもりはなかった。
身体中に所有の印を刻み、ヨガり狂うまで啼かすだけ。一晩焦らして翌日退社後自らここに帰って来させ、嵌めるのはそれから、のハズだった。

それなのに……

何もしないうちから匂い立つ色香に当てられた。
つい先日、泣いて震えて嫌がった真純が、今日は従順に俺に従う。若干怯えたその姿にソソラレて

遊ぶつもりで始めた悪戯。
撫でただけで震える反応の良さにほくそ笑む。
直ぐに感じて潤んだ瞳。
堪え切れずに零れる甘い声。

真純をこんな身体にした過去の男にまた、無意味に嫉妬して。
こんなにも快楽に弱い身体で、あんな時間に男といたんだと腹が立つ。

吸い付くように手に馴染む、柔く滑らかな肌。その肌を隅々まで蹂躙したくなった。
男を誘う艶やかな瞳。そこが俺しか映してしないことに愉悦を覚えた。

無理やり真純に『俺の』と言わせ、無理やり真純に強請らせた。

真純に知らしめるつもりがハマッたのは俺の方。
ただもう、愛しくて。
愛したくて、仕方ない。
焦らす、なんて余裕はなかった。
全てを俺で染めたくて、白い肌に散らす紅い華。

愛してる。
愛してるよ、真純。

ねぇ、俺に……溺れて?
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