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甘く、深く、繋がって
第15章 守りたい
あの夜、斎藤さんは一晩中私を腕の中に引き寄せて、朝が来ても仕事に行くギリギリまで離してくれなかった。
何度となくキスをして、どちらからともなく肌を合わせて……

先日倒れた私を気遣う斎藤さんはいつもと違い、果てがない程に優しかった。一つ一つ確認されながら深まる快感。私の息はすぐに上がって、溶かされた。
甘やかで暖かい、心まで溶け合うような交わり。零れた涙も丁寧に掬われて、追い詰められて何度も一人イかされた。

ずっと繋がっていたい

そう思っても、やっぱり最後は白い果てに飛ばされて……
あんなにセックスは嫌いだったのに、愛されてると感じて交わる幸せに、心も身体も満たされた。

そんな風に思えた事がすごく嬉しかった。本当に幸せだった。


斎藤さんの『相談』はどちらかと言うと『お願い』で、私は昨日からはるちゃんの家に居候させてもらってる。心配を掛けられないから、はるちゃんに斎藤さんの事は話してない。
『やっぱり落ち着くまではるちゃんちに居ても良い?』
そう聞いたら、はるちゃんから二つ返事で歓迎された。
ごめんね、壮ちゃん。ちょっとだけ、はるちゃんに甘えさせてもらうね。
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