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甘く、深く、繋がって
第5章 燻るモノ
彼女は俺と付き合う前から『姫ちゃん』で、ナイト気取りの男共と一緒に来店するのが当たり前。この前一人だったのが珍しい。というか、初?
俺に会いに一人で来たのかと思うと頬も緩むが、それとこれとは別問題。
群がる男共に苛々する。

ほんのりと赤く染まった頬。はにかむような微笑みは遠目にも可愛くて。

おい、隣、近い!
真純も何で避けない!

募る苛立ちに佐伯さんに背中を叩かれた。
「はい、苛々しない。姫ちゃんのナイトなんて今さらだろ?」
クックッと笑う様は愉しんでる。
「……分かってます」
分かっていても腹が立つ。
『姫ちゃん』の回りの男は大体彼女とアワヨクバと考えてる。結システムは通信システムの会社だ。業績も良かったと思うが、残念な事に忘年会等で『姫ちゃん』以外は野郎しか見たことがない。
真純は小柄でふわふわとして愛らしい。庇護欲を刺激する。そのくせ胸は大きくてウエストの括れた、艶めかしい身体。アンバランス。
そんなのが男ばかりの会社に一人。狙われるのも分かる。が!

だから真純に自分が誰のモノか分からせる為にバックヤードに連れ込んだ。
結果、過去の男に迄苛つくはめになるとか想定外。
真純反応エロ過ぎ。そのくせイヤがるとか……余計煽られるっつーの。
我慢すんの結構キツい。

なぁ、真純。
俺の、だよな?
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