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甘く、深く、繋がって
第34章 エピローグ
「駄目だよ、真純。おねだりはちゃんと言葉にしないと」
弧を描く瞳に宿る濃い緋色。ゆらゆら揺れる妖しい誘いにゾクゾクする。待ちわびるようにナカがキュウッとなる。

どう、して?

ちゃんと舐められなかった?
でも、じゃあご褒美は?

「ね?」
私の動きは制したまま、グリッと円を描かれて。
「はぁっ、ん……」
震えが止まらない。
ふふっと笑った拓真さんはまた動きを止める。
「っ、やっ」
焦らされ続ける身体はとっくに限界。狂おしいほどに拓真さんが欲しい。

もし拓真さんに強請って、またダメって言われたら?

……

考えるだけで胸が締め付けられる。

……ダ、メ
拓真さんが欲しくて、おかしくなる

「たっく、ま……も、や……」
疼く身体が苦しくて、言葉も自由に操れない。拓真さんの顔が涙で滲む。
「っ……」
その表情はハッキリ分からない。拓真さんが息を飲む気配が伝わってきた。
大きな手が私の右の頬を包む。
「ごめん」
少し掠れた優しい声。親指でスイと目の下を撫で、人差し指と中指で耳に触れてくる。
「ん……」
それだけでゾクゾクして肩がすくむ。反射的に目を閉ざし、拓真さんと唇が重なった。
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