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リリスの双子 ―悪魔が見た男女の記録―
第6章 修道女
「誰かいるのですか……?」
扉の縁に、小さな白い手が見えた。
次に現れたのは、雨で服が張り付いた細い肩。
ゆっくりと入り込んできた頭は、べったりと濡れた暗い色の髪で覆い隠されている。
少女だった。
体は大きくなってきたけれど、まだ大人にはなりきれていない、そんな曖昧な年頃に見える。
ちょうど弟のラウルと同じくらいだろうか。
「まぁ……どこからきたのですか?」
ルイーズは驚いて蝋燭の灯を少女に向けた。
市民に開かれた教会とは違って、修道院は閉鎖された場所である。
一般の人間が入ることは出来ない。
ちょうど裏手にある塀が崩れたばかりだ。
そこから迷い込んできたのだろうか。
扉の縁に、小さな白い手が見えた。
次に現れたのは、雨で服が張り付いた細い肩。
ゆっくりと入り込んできた頭は、べったりと濡れた暗い色の髪で覆い隠されている。
少女だった。
体は大きくなってきたけれど、まだ大人にはなりきれていない、そんな曖昧な年頃に見える。
ちょうど弟のラウルと同じくらいだろうか。
「まぁ……どこからきたのですか?」
ルイーズは驚いて蝋燭の灯を少女に向けた。
市民に開かれた教会とは違って、修道院は閉鎖された場所である。
一般の人間が入ることは出来ない。
ちょうど裏手にある塀が崩れたばかりだ。
そこから迷い込んできたのだろうか。

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