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異常性愛
第5章 甘い罠
   
涼子とトイレでセックスをしてからひと月ほど経った頃、非通知の着信履歴が残った。

涼子に空メールを一通送った。
予め決めてある涼子とのルールだ。

即座に返信が届いた。

《あしたの昼、時間とれそう?》

明日は平日だったが仕事の調整はできそうだった。

《大丈夫。どこに行けばいい?》

しばらくして携帯電話が震えた。

《ウチに。9時ぐらい。午前だよ。
 クルマは遠くに停めて。
 鍵は開けとく。》

返信しようとすると割って入るようにメールが届く。
私が聞きたいことの答えだった。

《旦那は当直で9時過ぎに戻るの。
 だからそれまでに。》

文末にピースサインの絵文字が足されていた。

涼子の末の子はいつも午前9時前に幼稚園の送迎バスに乗り、上の子はもっと早くに登校しているはずだ。
涼子がひとりで居るタイミングは確かにその時間帯しかない。
亭主の帰宅ギリギリに忍び込めということだろう。


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