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NEXT 【完結】
第8章 千夏と貴之
「ナビが正しければ、もう着きそうなんだけど」

貴之は、住宅街の中をスマホのナビを頼りに歩いていた。
その時に千夏からの着信があったのだ。
ついさっき電車を降りた時に、LINEで伝えたばかりなのだが。

「わかった。ねぇ、このまま電話切らないで?」

「電話してたら、ナビ見えないんだけど」

「あ、そっか」

「一旦切るよ」

貴之は、電話を切って、新妻の千夏が待つ“稜の”部屋へ急いだ。

ぐるぐるした挙句、やっとマンションの前に着く。

今度は、貴之が千夏に電話をする。

「マンションの前に着いた。何号室だっけ?」

エレベーターに乗り込む。

「だからー、702号室!」

「あー、はいはい」

「貴之。くれぐれも部屋に入ったら、私の名前呼んじゃダメだからね!」

「そんな聞こえるもん?大丈夫じゃね?」

「ぜったいダメよー!!」

「わかったから。着いたよ」

玄関のドアを開けて、貴之がするりと室内に入る。


玄関から、少し離れたところに千夏が立っていた。
しかも、そもそも玄関のあたりは真っ暗だ。

「何?『あなたー、おかえりなさーい!』ってゆって抱きついてくれないの?何この真っ暗」

靴を脱いで、千夏に近づく。

「だって。貴之はともかく、私は見られるワケにはいかないでしょ」

千夏が話す声の大きさもかろうじて聞き取れる程だ。

千夏はスーツ姿の夫に抱きつき、見上げて言う。

「あなた、おかえりなさい」

千夏から近づいて、チュッとキスをする。

「ただいま」

2人は見つめあって、少し照れたように笑い、深い口づけを交わす。そして、音を立ててお互いの唇に吸いつき、やっと離れる。

「はぁ...」「うふんっ...」

お互いのおデコをくっつけたまま見つめ合う。

「やっと、チューできたぁ」

「...家でもしようよ」

2人はあれから、チューも出来ていない。

「やだ。...だって、チュウだけで終われないもん」

「はっ。でもせめて行ってきますのチュウは毎日したいんですけど、....僕の可愛い奥さん?」

耳元で吐息混じりに「奥さん」と呼ばれて、千夏は体の中を血が駆け巡るのを感じた。

そのまま、貴之の唇は耳を食む。

「んっ...ダメだよ」

「なんで?...ちゅ...耳、ダメ?」

舌を出して、千夏の耳をゆっくり舐める。
わざと吐息がかかるように、何度も。
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