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第55章 スーツケースの秘密

稜の体が覆い被さるようにして、羚汰の唇に重ねる。

ギシッと音を立てて椅子が軋んだが、そんな音は聞こえないほど２人は夢中になって相手の舌を求めて動き回る。

「んっ...はあっ...むふっ」

どちらのとも判別出来ないほど混じりあった吐息が部屋に響き渡る。

いつの間にか、稜の体は羚汰によってその膝の上に誘導され、タイトなスカートがずり上がるほど大きく開いて跨っている。

羚汰の手がスカートの上から、お尻を撫で回し太ももを掴んでより引き寄せる。
それから今度はスカートからシャツを引き出して、その中に潜り込んで素肌に触れる。

そこで我に返った稜が、その手を遮るように唇と体を離した。

「...っ、ダメ」

悶える稜の首筋を這って、そのまま羚汰の唇は肌蹴ている胸元へと進む。

「さいと、うくぅんっ...」

「...俺も、先生の胸が舐めたい」

胸元に抱きつくようにして稜を見上げる。

それからシャツの上から、胸のあたりにかぶりつくようにして、刺激を加える。

「んっ...」

「先生のここも、どうなってるか知りたくない？」

そう言って、尚もシャツの上から舌を這わすと、そこが濡れて派手なブラが透ける。

稜の返事を待たずして、シャツが捲し上げられ、黒地に赤い縁取りで薔薇の刺繍がしてある派手なブラが現れる。

「っはぁ...知り、たいっ」

羚汰がにこりと笑いながら、ブラのホックを外し、シャツと同じように捲し上げる。

「先生のここも、固くなってる...」

そう言って、舌を出しながら口に含む。

「んっ...やっ...」

そう言いながらも、稜の腕は羚汰の頭を抱える。

羚汰の舌が、両方の胸を飛び交うようにして踊り、稜の体が大きく揺れる。

「ああっ...ぁんっ...」

また唇が近づいて、熱く舌を交わす。
腕は互いの体を引き寄せ、衣服の下で弄り合う。

やがて、舌が絡まるキスから、唇を吸い付くような軽いものに変わり、荒くなった呼吸を整えながら、唇を離して至近距離で見つめ合う。

稜の手が二人の体にわずかにできた間から下に沈み、随分前から体に当たっていた羚汰のモノを触る。