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NEXT 【完結】
第68章 羚汰side☆short ver.
『ペシッ』

「...っ」

稜が寝返りを打ったらしく、その手が顔に当たって目覚めた。

まだ部屋は断然暗いので、4時かそこらだろう。

口の辺りに手の甲が当たって結構痛かった。
叩いた方の手も痛いはずなのだが、稜は全く気づかずにぐうぐう寝ているようだ。

稜はなかなか寝相が“イイ”ので、こんな風に叩かれることはよくある。
他にも、蹴飛ばされたり、ぐいぐい隅っこに追いやられたり。
前のベッドの時は、下に落とされたこともある。
あれは二人で寝るには少々狭かったので仕方ないと思うのだが、今のベッドでも落とされそうな勢いだ。

顔に乗った稜の手を下ろして、起こさないようにその体をそっと抱きしめる。

柔らかな体を手の平で撫でると、しっとりと手に吸い付くようで。
うなじに顔を近づけると、鼻をくすぐるいい匂いがする。

当然だけど、めちゃ無防備にすやすやと寝てるし。

ヤバい。すげえシタくなってきた。

だって、続けてずっとスルつもりだったのに、疲れた稜が寝ちゃって。
って、俺も相当疲れて爆睡しちゃってたワケだけど。

「うーーん...」

稜がまた体を動かしかけて、羚汰はびくっと身構える。

腕の中で寝返りをうって、向こうを向いていた稜の顔が至近距離に近づいた。

頬をそっと撫でると、少しだけ笑った気がした。

っとに、可愛い過ぎだろ...。

羚汰は大きく息をはいて、自身を落ち着かせる。


今まで、付き合ってたと言えるかわかんないけど、寝てた彼女たちとは、一緒に朝まで過ごした事がほとんどない。

というのも、どうも人と一緒の布団に眠るのが落ち着かないからだ。

相手が寝返りうって起こされたら腹たったし。
イビキとか歯ぎしりとか寝言とか。
いい事なんて一つもない。

ヤった後はさっさとその場を去るか、俺の家の場合は追い出していた。

それが、今ではー。

「ぐぅ...」

イビキをかく姿でさえ、可愛いと思えるとはね。

撫でていた頬に唇をそっと寄せる。

「...マジでやべぇ」

キャンドル。そう、あのキャンドルがいけないんだ。

昨日稜が先に眠ってから、とりあえずその火は消したがまだ部屋に臭が残っている。

窓を開けよう。

布団から出ると、少し肌寒い。
ベッドの下に落ちていたズボンを拾い上げ、それだけを身につける。

稜を起こさないようにそっとベッドから出た。
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