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第68章 羚汰side☆short ver.

聞き間違いか？俺の欲望が幻聴を...。

「もっと、して？」

真っ赤になった顔でそう言って、足を腰に絡めてきた。

もっとして、って。
いや、するんだけど。
え、もっと激しくしろってこと？
それとも、もっと奥がいいって意味？？

時々稜はこうやって煽るような事を言う。

「...いいよ。じゃ、稜の好きなやつね」

抱きしめた体ごと起き上がって、稜の好きな体位だ。
背中に回した手を腰と肩に絡めて、ゆっくり体を揺らす。
稜も僅かだが腰を動かしているようだ。

「んっ...はぁっ」

稜も羚汰の肩に手を回し、２人の体がぴったりと寄り添っては、少しの隙間を作ってまたぶつかる。

見つめあって何度もキスをして、それから抱き合って互いの動きを早めてゆく。

稜の堪えるように喘ぐ声が耳にかかって、ぞくぞくする。

「んはぁっ、はぁんっ、りょぉたぁ...」

この甘く蕩けるような声が、段々と官能的になって、嬌声に変わり、最終的に声も上げれないぐらいに変わってゆく。

この声にしてるのは俺なんだと思うとたまらない。

いっぱい啼いて？いっぱい聴きたいから。何度でも。

突き上げるように腰を動かして、稜を追い詰めてゆく。

「ああっ、あっあっんっ、また、またイっちゃ...」

「っ、いいよ。その代わり、俺の顔見てー」

激しく体を揺らしながらも、稜がなんとか手を肩に置いて、羚汰の顔を見る。

「んぁああっ、ダメぇっ！ムリぃっっ！...あああっ！」

顔が見れたのは束の間で、天井に伸び上がるように体を反らせて稜が果てる。

体を震わせている稜の首すじから、羚汰の唇がはいあがって、最終的に稜の口を塞ぐ。

「可愛い...」

口の周りの唾液を舐め取るように肌に下をすべらせ、また舌を絡ませる。

苦しそうに、だけど気持ちよさそうに息を吐く、稜の唇を指でなぞる。

「もっと、だよ？」

おデコをくっつけてにいっと笑ってみると、稜も照れたように笑う。

「...うん」

そう言う彼女が、たまらなく愛おしい。

まだまだ。もっと、もっとしても足りない。

足りる時なんてきっと一生来ない。


だけど。

稜は、俺でいっぱいにしたい。



稜の体をぎゅーーーっと抱きしめベッドに沈めた。