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第19章 花火

その日は塾があったので、帰りに直接奈緒姫たちと合流することにした。

日が暮れる頃、会場近くの駅へ向かう。
そこはもう人でいっぱいだった。

女性たちが浴衣姿なのはもちろん、浴衣や甚平を着た男性もちらほらいる。
塾帰りのデカい鞄を持ってるのは俺だけかもしれない。

改札前の混雑の中で、大柄な男性を発見した。

和樹さんだ。
むすーっとした顔でこちらをにらんでいる。

うわぁ、この人は相変わらずだなぁ。