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第33章 コスプレ

会場に着くと人でごった返していた。
これでも少ない方って、一番盛り上がるイベントはどんだけすごいんだろう。

佐和紀さんがトランクからでっかいスーツケースを取り出す。
そんなに荷物があるんですか。
ていうか、ここにいる人たちもみんなスーツケースを転がしている。

「じゃ、奈緒姫とそこらへんぶらぶらしてくるから。着替え終わったら連絡してね」

太基さんが車を発進させた。
奈緒姫も「頑張ってね！」と手を振ってくれる。

えええ、行っちゃうの？
アウェーな場所に佐和紀さんと残されて、急に心細くなる。