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第34章 台所で

「あっ！」

足の付け根の突起に指がたどりついた。

触れるか触れないかくらいの繊細さで、くるくるとなぞられる。
時々強く押し潰されて、頭が真っ白になった。

「ひぁあ！」

シンクにしがみつく腕ががくがくと震える。
どうしよう、このままじゃ立っていられなくなっちゃう。

ひだの間をうねうねと動き回っていた舌が、やがて蜜壷の入り口で止まった。

探るように中に潜りこんでくる。