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第41章 家族

今まで俺たちの様子を見守っていた綾希さんが、安心したように溜め息を吐いた。

「じゃあ、僕はコーヒーでもいれようかな。歌子さんと周くんも飲むよね？」

「あ、はい。ありがとうございます」

母親も泣きながら「飲むぅ～」と言っている。

それを合図に、息を潜めていたお兄さんたちも動き出した。

俺と母親のやり取りを見て疲れたのか、和樹さんはぐったりしている。

佐和紀さんはあんまり変化がないけれど、落ち着かなさそうだった雰囲気がだいぶ和らいだようだ。