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第41章 家族

「手続きのことで、アヤ兄が歌子さんに会いに行くようになったから。途中から会ってる頻度が高すぎだったし、知り合いとは言え、弁護士がタダで相談に乗ってくれるのはおかしい」

「佐和紀、よく見てるねぇ」

綾希さんがのほほんと笑う。

ああ、そういえば。

俺が奈緒姫と付き合ってることを母親が知ってたのって、綾希さんが教えたせいなんじゃないだろうか。
あの時はさすが母親だと思ったけれど、冷静に考えてみたら、こんなガサツな人が気づくわけないよな。

他にも、綾希さんが買ってきたコーヒー豆がうちのと同じだったりとか、思い当たる節が……。