この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
少年悪魔
第9章 苛立つ心
「そんな可愛いこと言ってると、血ィ吸っちゃうよ?」
「え…っ」
女子生徒が真っ赤な顔になる。
「…なーんてね。ドラキュラってこんな感じ?」
軽い調子に戻った遥斗に女子生徒はけらけらと笑った。
「やだもーっ」
――やめてよ。
あんな軽口のやり取りなんて、どうでもいいことのはずなのに、繭は苛つくと同時に心臓が痛くて痛くて泣きそうだった。
(どうして、ハルが他の子と楽しそうにしてるのを見てるだけで、こんなに苦しくなるんだろう…)
繭はこれ以上遥斗を見ていられなくなり、教室に戻った。
「え…っ」
女子生徒が真っ赤な顔になる。
「…なーんてね。ドラキュラってこんな感じ?」
軽い調子に戻った遥斗に女子生徒はけらけらと笑った。
「やだもーっ」
――やめてよ。
あんな軽口のやり取りなんて、どうでもいいことのはずなのに、繭は苛つくと同時に心臓が痛くて痛くて泣きそうだった。
(どうして、ハルが他の子と楽しそうにしてるのを見てるだけで、こんなに苦しくなるんだろう…)
繭はこれ以上遥斗を見ていられなくなり、教室に戻った。