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少年悪魔
第21章 エピローグ
桜が舞っている。
今日は始業式。繭は多くの生徒が進む普通進学コースを選択し、無事に進級していた。
教室に入ると、友人たちと談笑していた遥斗が繭に気づき、笑いかけた。
「繭、おはよう」
「おはよ、ハル。また同じクラスだね」
あれから、他愛もない話をしたり、友人の何人かと一緒に遊びに出掛けるようになり、繭と遥斗は良い友人関係を築いていた。
何か大事なことを忘れているような妙な違和感は時々繭の頭の中で靄を作っていくけれど、優しくて穏やかな遥斗と心地良く過ごしているうちに、それを気にする回数も少なくなった。
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