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少年悪魔
第7章 宣戦布告か報告か
「だったら何」
「奪い甲斐があるなあ、と思って」
妖しげな微笑みに遥斗の顔色が、さっと変わった。
「俺があの子の胸に刻印を作ってやるのも、なかなか悪くなさそうだよね」
ソファから立ち上がった礼也が窓を全開にする。爽やかな風が吹いてきた。
「まあ、今日は繭ちゃんに会ったよって報告に来ただけだし、俺は帰るよ。しばらくは仕事が忙しくなるしね。じゃあね、ハル。繭ちゃんによろしく」
黒い翼を羽ばたかせ、礼也は飛翔した。
遥斗はただ、空を見上げていた。