この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
短大を卒業して、〝K&G〟ホールディングスに就職したこと、三年前に父が経営していた工場を閉めたことから、その一年後に両親が自動車事故に遭い亡くなってしまったことまでを淡々と話した。
「へえ、そんなことがあったのか。先生も色々と大変だったんだな。俺なんか、まだ離れてても、お袋は元気にやってるから」
勇一は思いがけぬ打ち明け話に愕きを隠せないようだった。だが、どうしても美月は勇一に一つだけ言えないことがあった。
「へえ、そんなことがあったのか。先生も色々と大変だったんだな。俺なんか、まだ離れてても、お袋は元気にやってるから」
勇一は思いがけぬ打ち明け話に愕きを隠せないようだった。だが、どうしても美月は勇一に一つだけ言えないことがあった。