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オルテンシア【紫陽花】~檻の中の花嫁~
第8章 ☆♯05 SceneⅤ(AnniverSarY~記念日~)☆
「俺は迷惑だなんて全然思ってないよ。それにさ、先生。さっき先生がいきなり泣き出したことを考え合わせたら、俺の知らないところで先生によほどのことがあったんだって、俺だって判るさ。―先生、いつかスクールでも習ったよね? 英文の諺、あれ、何だったけ、〝袖ふり合うも多生の縁〟? 俺と先生が偶然ここで再会したのも、その袖ふり合うっていう奴なんじゃないの? だったら、それで良いじゃん。先生、俺んところに来いよ」