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第8章 ☆♯０５　ＳｃｅｎｅⅤ（ＡｎｎｉｖｅｒＳａｒＹ～記念日～）☆

　耳に馴染んだ旋律に合わせて、ユーミンのちょっとハスキーなノリの良い歌声が聞こえてくるようだ。
「―ありがとう。とっても嬉しい」
　美月はじんわりと込み上げてくる涙を堪(こら)え、勇一に微笑みかけた。
「我がままを言いついでに、一つだけお願いがあるの」
「何？　今日は特別な日だから、何でも良いよ。俺にできることなら叶えてあげる。言ってみて」